古謝がプロ入り初完投初完封！「完封はずっと目標にしていた」 ハワード代役ローテから真のローテへ！

（出典：nikkansports.com）

5点リードの9回2死走者なし。ロッテ高部を145キロ直球で左飛に打ち取ると、淡々とした表情でチームメートとハイタッチを交わした。「本当に完封はずっと目標にしていたので、今季1勝（目）という意味でもすごいうれしい」。相手打線を散発3安打と完璧に封じた。

初登板のZOZOマリンで球場特有の風を味方につけた。最速150キロを計測した直球が有効で「フライも多く取れましたし、低めに集めることもできた。だいぶ手応えはあった」。唯一得点圏に走者を背負った3回1死二、三塁では、岡を内角148キロ直球で見逃し三振。続く藤岡は外角147キロ直球で空振り三振に仕留めた。

特に岡を封じたクロスファイアは湘南学院（神奈川）時代から磨いてきた古謝の代名詞だ。母校の本萱（もとがや）昌義監督からは「右バッターのインコースにクロスの球が投げられなきゃ、左ピッチャーとして成長はない。ここに投げられるか投げられないかが生命線」と、口酸っぱく言われてきた。そのボールがここぞの場面で光った。

（出典：スポニチ Sponichi Annex）

これまで7回1死が最長だった2年目左腕。初めて上がった9回もわずか6球で、103球の省エネ完封だった。唯一のピンチは3回。安打と死球などで1死二、三塁も「点を取られてもいいと開き直って腕を振れた」と岡を内角低め148キロ直球で見逃し三振。続く藤岡を3球勝負で空振り三振に仕留めて吠えた。

　初めて上がったZOZOマリンのマウンド。かつて目指した左腕が輝いた場所だった。プロ入りなど考えられず、ホテルマンを目指した湘南学院（神奈川）1年の時。横浜高の部長として松坂大輔（本紙評論家）ら多くの名投手を育てた小倉清一郎氏が、臨時コーチに就任した。教え子でロッテなどで通算96勝を挙げた成瀬善久の名前を挙げ「目指して頑張れ」と同じようにボールの出どころが見づらいフォームをつくり上げた。